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2012年 11月 02日 ( 1 )
ライブハウス「ロフト」青春記/平野悠著、そして佐藤博さん
11月2日(金)

『ライブハウス「ロフト」青春期』(平野悠著)は、1971年、烏山に初めてロフトを立ち上げ、その後、西荻窪、荻窪、下北沢、新宿、自由が丘と数を増やしながら、ロフトを運営してきた平野悠の回顧録だ。
日本のロックを語る上で通り過ごせないライヴハウスでの現場が生の声でつづられている。
著者はこう記す。
「当初から私は、店の方針を『雑多な音楽と雑多な表現者の集まり』と決め、ロフトという実験空間を維持してきたはずだった。一切のタブーはなく、種々雑多なものを一つの空間の中で同居させるから面白い。だからこそロフトは音楽だけではなくあらゆるカルチャーを巻き込んださまざまなムーブメントを構築できたと思っている」と。

ぼくが足繁く通ったのは、1970年代半ば、主に荻窪と新宿の二つのロフトに限られ、
それ以降については知らないので、当時のエピソードを含めて興味深く読ませてもらった。
それにしても、
金子マリ&バックス・バニー、久保田麻琴&夕焼け楽団、ラストショウ、葡萄畑、
西岡恭蔵、シュガー・ベイブ、ダディ竹千代&東京おとぼけCATS、めんたんぴん、
センチメンタル・シティ・ロマンス、オレンジ・カウンティ・ブラザーズ、
山下達郎、大貫妙子、四人囃子etcーー、
ロフトでは本当にたくさんのライヴを楽しませてもらった。

ぼくも若かったし、ライヴハウスに足を運ぶのが本当に楽しかった。
サザン・オールスターズを初めてみたのもロフトだったし、
鈴木茂率いるハックルバックには、毎回、ワクワクしたものだった。
粘っこくて、そして鋭く、あんなに弾力に富み、洗練されたロックは、
当時、日本中何処をさがしても見当たらなかった。
そして、そのハックルバックで、
力強いキーボードを弾いていたのが、先ごろ急逝した佐藤博さんだ。
ファンキーという表現が似合う、ぼくが出会った日本で初めてのキーボード奏者だった。
ソロになってしばらくした後、佐藤さんの自宅で話をうかがい、
それをもとに、彼の『オリエント』というアルバムのライナーノートを書かせていただいたのも、
懐かしい思い出になってしまった。

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by in-cahoots | 2012-11-02 23:43 | 書籍 | Comments(2)