10月5日(火)
ぼくの名前はルカ
2階に住んでるんだ、
きみの部屋の真上だよ、
そう、ぼくのこと、見たことがあるでしょ。
もしも、深夜に何かきこえても、
人が争う声や音がしても気にしないでね、
何があったのか、ぼくにきかないで。
スザンヌ・ヴェガが、
1987年に発表したこの「ルカ」は、
当時、ニューヨークで社会問題となっていた児童虐待を扱った歌で、
彼女の存在を決定づけた歌でもある。
彼女は、
この歌を含めて、いままで書いてきた歌の数々を現在の視点で見直してみようと、
セルフカヴァーという形で歌い直している。
それが、『クローズ・アップ』という名のシリーズで、
写真は、その第二弾、
『クローズ・アップVol.2:ピープル&プレイシズ』。
飾りをとっていちだんと骨格に近い歌の数々が、
生々しく響く。
それにしても、
解説の中でも触れさせて頂いたが、
彼女がこの歌を書いてから20年以上、
いまなお、この歌が必要とされている世の中に、
悲惨な事件が止まないことになんとも言い難い思いが募る。