9月29日(月)
エルヴィス・プレスリーのが一般的だが、こちらは、ビッグ・ママ・ソーントンのオリジナルのほうを参考にしたみたいだ。ジェイムス・テイラーが歌う「ハウンド・ドッグ」。彼の歌いっぷりといい、スティーヴ・ガッドやジミー・ジョンソンらの演奏といい、そのコンビネーションといい、なんとも絶妙で、身も心も躍り出す。
他にも、グレン・キャンベルの「ウィチタ・ラインマン」にレナード・コーエンの「スザンヌ」、ドリフターズの「オン・ブロードウェイ」にバディ・ホリーの「ノット・フェイド・アウェイ」等々。ジェイムス・テイラーの新作は、その名も『カヴァーズ』という。
オリジナルへの敬意を惜しまず、それでいて、アルバムの幕開けからして、そのイントロからして他の誰でもない、この人ならではの響きがこぼれてくるあたりがすごい。