5月11日(日)
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス~名もなき男の歌』は、コーエン兄弟による評判の映画だ。
先週、風が思ったよりも冷やかに感じられた日の午後、その試写会に行った。
公開前なので内容には触れないけれど、
舞台は1961年のグリニッチ・ヴィレッジ、
ボブ・ディランが現れる直前のフォーク・シーンだ。
そこで、マクドゥガル通りの市長とも呼ばれ、
当時のフォーク・シーンの支柱的な存在だったデイヴ・ヴァン・ロンクの回想録にアイディアを借りている。
だから、あっ、これは誰々だなとか、登場人物に実在の人を重ねながら観るのも楽しい。
売れないフォーク・シンガーの1週間を描くだけだが、
その1週間に物語としての意味というか、価値を持たせる決定的なシーンで終わる。
コーエン兄弟は、きっとこういうところに映画作りの快感みたいなものを覚えるのだろうなあ。
それにしても、
フォーク・ソングにヴィレッジにギターに猫、、、。
これで面白くないわけがないですよね。